エージェントの初回面談で聞かれること・準備すること
- 初回面談は選考ではないが、ここで伝えた条件と経歴をもとに求人が選ばれる。準備の差がそのまま紹介の質に出る。
- 聞かれるのは「経歴」「転職理由」「希望条件」「時期」の4つ。希望条件は優先順位をつけて持っていく。
- こちらからも質問する。担当者の得意分野、求人の選び方、連絡の頻度を確認しておく。
初回面談は何のためにあるか
転職エージェントの初回面談(キャリア面談、カウンセリングなど呼び方はさまざま)は、担当者が求職者の経歴と希望を把握し、紹介する求人を決めるための場です。企業の選考ではないので、ここで落とされることはありません。
ただし、面談で伝えた内容が紹介の基準になります。希望があいまいなままだと、担当者の判断で求人が選ばれ、自分の考えと合わない紹介が続く原因になります。
なお、職業紹介事業者は、求職者と最初に接触する時点までに、紹介する仕事の業務内容などの労働条件を書面やメールで明示することとされています(民間人材サービス事業者を利用する求職者の皆さまへ|厚生労働省、2026年9月時点)。面談で求人を紹介されたら、条件が文書で示されているかも見ておきます。
よく聞かれる4つのこと
| 聞かれること | 担当者が知りたいこと | 準備しておくもの |
|---|---|---|
| これまでの経歴 | どんな求人に推薦できるか | 在籍企業・部署・役割・実績の一覧 |
| 転職を考えた理由 | 同じ不満を繰り返さない求人は何か | 理由を「次に求める条件」に言い換えたメモ |
| 希望条件 | どこまでなら紹介の幅を広げられるか | 条件の優先順位(譲れない・できれば・こだわらない) |
| 転職したい時期 | どのくらい急いで動くか | 退職の意向を伝えられる時期の目安 |
経歴は、職務経歴書が完成していなくても構いません。在籍した会社、担当した業務、そこで出した結果を時系列で箇条書きにしておけば十分です。整理のしかたはキャリアの棚卸しで詳しく説明しています。
転職理由は、不満をそのまま話すより「だから次はこういう条件の会社を選びたい」まで言えると、紹介がずれにくくなります。言い換え方は転職理由の整理のしかたを参照してください。
希望条件は優先順位をつけて伝える
「年収は上げたい、残業は少なく、通勤は近く、仕事内容も変えたい」と全部を同じ重さで伝えると、担当者は求人を絞れません。条件は3段階に分けて持っていきます。
- 譲れない条件: これを満たさない求人は紹介不要(例: 年収の下限、転居の可否)
- できれば満たしたい条件: 他が良ければ妥協できる(例: 在宅勤務の日数)
- こだわらない条件: 紹介の幅を広げてよい(例: 企業規模、業界)
譲れない条件は、年収◯◯万円以上と、転居を伴わないことの2つです。在宅勤務は週1日以上あれば嬉しいですが、仕事内容が合えば出社中心でも検討します。業界にはこだわりません。
年収の現状と希望は、額面の年収(賞与込み)で伝えます。手取りや月給で話すと、担当者と前提がずれることがあります。
こちらから確認しておくこと
面談は担当者を見極める場でもあります。次の質問をしておくと、その後のやり取りがしやすくなります。
- 担当者(または担当チーム)が得意とする業界・職種はどこか
- 紹介される求人はどのように選ばれるのか
- 連絡の手段と頻度(電話・メール・チャットのどれが基本か)
- 応募を決めてから書類提出・面接までの流れ
- 企業が支払う手数料に関する事項(手数料表)の確認方法
最後の手数料表は、職業紹介事業者が求職者に明示することになっている事項です(前掲リーフレット)。聞きにくければ、事業者のサイトや人材サービス総合サイトで確認できます。
面談のあとにやること
面談が終わったら、その日のうちに次の3つを済ませておきます。
- 面談の内容をメモする。担当者から言われた自分の強み、希望条件への反応、紹介された求人を書き残す。
- 伝え忘れを連絡する。話し漏れた条件や経歴があれば、メールで補足する。
- 紹介された求人の返事の期限を確認する。いつまでに応募するかどうかを返せばよいかをはっきりさせる。
面談で「その条件だと求人が少ない」と言われた場合は、条件のどこを緩めれば選択肢が増えるのかを具体的に聞きます。そのうえで、緩めてよいかどうかは自分で決めます。担当者の見立ては参考になりますが、優先順位を決めるのは求職者本人です。
面談で気をつけたいこと
- 経歴を盛らない。担当者は企業に推薦文を書きます。事実と違う内容が伝わると、面接で説明が食い違います。
- その場で応募を決めなくてよい。紹介された求人は持ち帰って検討して構いません。「今日中に」と急かされたら、理由を聞きます。
- 他社の利用状況は伝えてよい。併用していることを伝えると、二重応募を防ぎやすくなります(転職エージェントは何社登録する?併用のコツ)。
- 退職の時期は自分で決める。退職日について第三者の指示に従う必要はない、と厚生労働省のリーフレットも注意喚起しています(前掲)。
オンライン面談の場合は、静かな場所と安定した通信環境を用意し、経歴メモを画面の横に置いておくと話しやすくなります。
次にやること
- 在籍企業・役割・実績を時系列で箇条書きにする(30分でよい)
- 希望条件を「譲れない・できれば・こだわらない」の3つに分ける
- 現在の年収(額面・賞与込み)を源泉徴収票などで確認する
- 面談で聞く質問を3つメモしておく
- 面談後、紹介された求人の条件が文書で届いているか確認する