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お金と制度

年収交渉のやり方|いつ・誰に・どう伝えるか

最終更新 2026-09-23 | 転職えらび編集部

先に3行で
  • 交渉のタイミングは「内定が出て、承諾する前」。入社を承諾した後に条件を変えるのは難しい。
  • 希望額は「現年収の内訳」と「応募先の給与レンジ」をもとに、下限と希望の2つを決めておく。
  • エージェント経由なら担当者に根拠ごと伝えて任せる。合意した額は必ず労働条件通知書で確かめる。

年収交渉は「言いにくいもの」と思われがちですが、条件の確認と調整は採用の手続きの一部です。大事なのは、いつ、誰に、どんな根拠で伝えるかを決めておくこと。ここでは、交渉の流れと伝え方を具体的に整理します。

交渉のタイミング

年収の話が出る場面は大きく3つあります。

場面やること
応募・書類提出時希望年収欄には、根拠を持った額か「貴社規定に従います」を書く。ここで下げすぎない
面接(特に最終面接)希望年収を聞かれたら、現年収と希望額を具体的に答える。交渉はまだしない
内定通知〜承諾まで提示額を確認し、希望と差があればこのタイミングで相談する

本格的な交渉は、内定が出てから承諾するまでの間に行います。会社があなたを採りたいと決めた後なので、条件の相談に応じてもらいやすくなります。承諾した後に「やはり上げてほしい」と言うのは信頼を損ねやすく、応じてもらえる保証もありません。

内定の回答期限が短い場合は、期限の延長を頼みつつ条件を確認します。頼み方は内定の回答期限と保留の頼み方を参照してください。

希望額の決め方

交渉の前に、自分の数字を整理します。

  1. 現年収の内訳:基本給、各種手当、残業代、賞与を分けて書き出す。源泉徴収票や給与明細で確認する
  2. 応募先の給与レンジ:求人票に書かれた年収幅と、その根拠(経験年数・役職など)を確認する
  3. 下限額:これを下回るなら辞退も考える額
  4. 希望額:レンジの中で、自分の経験から説明できる額
確認リスト
  • 現年収は残業代込みか、固定残業代込みか、賞与込みかを分けて把握したか
  • 提示額の内訳(基本給・固定残業代・賞与の想定)を確認したか
  • 年収以外の条件(勤務地・リモート・休日・入社日)で譲れる点・譲れない点を決めたか

残業が多い職場から少ない職場に移る場合、額面の年収が下がっても時間あたりの賃金は上がることがあります。年収が下がる提示をどう判断するかは年収が下がる転職を受けるかの判断基準で詳しく扱っています。

誰に伝えるか:エージェント経由と直接

転職エージェントを使っている場合は、担当者を通して伝えるのが基本です。担当者は企業側の予算感や過去の事例を知っていることが多く、言いにくい話を代わりに伝えてもらえます。その際は「いくら欲しいか」だけでなく、根拠と下限額まで伝えておくと、担当者が交渉しやすくなります。初回面談で年収の希望をどう話すかはエージェントの初回面談で聞かれることも参考にしてください。

直接応募の場合は、人事担当者にメールで相談します。電話や面談で話した場合も、要点は必ずメールで残します。

伝え方と例文

伝えるときは、感謝→希望額→根拠→柔軟性の順にすると角が立ちにくくなります。

例文

内定のご連絡をいただき、ありがとうございます。ぜひ前向きに検討したいと考えております。
1点ご相談です。ご提示いただいた年収◯◯万円について、現職では基本給と賞与をあわせて◯◯万円を受け取っており、◯◯の業務で◯年間、◯◯の実績を上げてまいりました。つきましては、◯◯万円でご検討いただくことは可能でしょうか。
難しい場合は、入社後の評価の時期や昇給の基準についてもお聞かせいただけますと幸いです。

避けたいのは、根拠のない金額、ほかの内定をちらつかせて圧力をかける言い方、一度合意した後の蒸し返しです。ほかに選考中の会社がある場合は、事実として「他社の選考状況も踏まえて判断したい」と伝える程度にとどめます。

合意した内容は書面で確かめる

交渉がまとまったら、その額が労働条件通知書(または雇用契約書)に反映されているかを確認します。会社は労働契約を結ぶときに賃金などの労働条件を明示する義務があり、賃金の決定・計算・支払方法は書面等で示すことになっています(労働基準法第15条労働基準法施行規則第5条、2026年9月時点)。

口頭やエージェントのメールで「◯◯万円で通りました」と聞いただけで承諾せず、会社発行の書面で確認してから返事をしましょう。確認すべき項目は内定後に労働条件通知書で確認することにまとめています。

注意

年収の提示額には、想定の賞与や固定残業代が含まれていることがあります。「年収◯◯万円」だけで比べず、月給の内訳と賞与の支給条件(業績連動か、支給実績か)を確認してください。

次にやること

  • 源泉徴収票と給与明細で、現年収を基本給・手当・残業代・賞与に分けて書き出す
  • 下限額と希望額を決め、根拠を2〜3行で説明できるようにしておく
  • 内定が出たら、提示額の内訳を確認したうえで、承諾前に相談する
  • エージェント経由なら、根拠と下限額まで担当者に共有する
  • 合意額が労働条件通知書に反映されているか確認してから承諾する
  • 労働条件が書面で示されないなどの相談は、都道府県労働局や労働基準監督署へ