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お金と制度

退職と住民税|一括徴収・普通徴収の違い

最終更新 2026-09-23 | 転職えらび編集部

先に3行で
  • 住民税は「前年1〜12月の所得」に対してかかり、会社員は6月から翌年5月まで12回に分けて給与から天引きされる。
  • 1月1日〜4月30日の退職は、5月分までの残りを最後の給与などから一括徴収するのが原則(法律上の義務)。
  • 6月1日〜12月31日の退職は、本人の申出で一括徴収、申出がなければ普通徴収(自分で納付)。転職先で天引きを続けることもできる。

退職後しばらくして、住民税の納税通知書が届いて驚く人は少なくありません。住民税は前年の所得をもとに後から納める仕組みなので、収入がなくなった時期にも支払いが続きます。ここでは、退職時に住民税がどう扱われるかを総務省・地方税法・市の公式情報で整理します(2026年9月時点)。

住民税の仕組み:前年の所得に後からかかる

個人住民税は、その年の1月1日に住所がある市区町村で課税され、所得割は前年の1月1日から12月31日までの所得で計算されます(総務省「個人住民税」、2026年9月時点)。

納め方は2種類あります。

納め方内容
特別徴収会社が給与から天引きして市区町村に納める。会社員の原則
普通徴収市区町村から届く納税通知書で、本人が直接納める

特別徴収では、年税額の12分の1ずつを6月から翌年5月まで毎月の給与から徴収します(地方税法第321条の5第1項、2026年9月時点)。つまり、今年6月から天引きされている住民税は、昨年の所得に対するものです。

注意

退職して収入が減っても、前年に収入があれば住民税の額は前年の所得で決まります。退職した年の翌年度分の住民税も、退職した年の所得に対してかかります。退職後の生活費には、この分を必ず見込んでください。

退職月で変わる残りの住民税の扱い

退職すると、会社は翌月以降の住民税を天引きできなくなります。残りの税額の扱いは、退職した時期で決まっています(地方税法第321条の5第2項。大阪市「退職・転勤などがあった場合」、2026年9月時点)。

退職した時期残りの税額の扱い
1月1日〜4月30日本人の申出にかかわらず、5月分までの残りを最後の給与や退職金から一括徴収する。ただし残額が5月31日までに支払われる給与等の額を超える場合は普通徴収
5月1日〜5月31日5月分が最後の天引きになる
6月1日〜12月31日本人の申出があれば一括徴収。申出がなければ普通徴収に切り替わる

一括徴収になると、最後の給与の手取りが大きく減ることがあります。1〜4月に退職する人は、最終給与の明細で住民税の額を確認しておきましょう。

普通徴収に切り替わった場合は、後日、市区町村から本人あてに納税通知書が届きます。会社は、退職した月の翌月10日までに「給与所得者異動届出書」を市区町村に出すことになっています。

転職先で天引きを続ける方法

退職後すぐに次の会社に入る場合は、転職先で特別徴収を続けてもらえます。前の会社が給与所得者異動届出書に新しい勤務先を記入して市区町村に提出し、新しい会社が残りの月割額を天引きする形です。

確認リスト
  • 退職前に、前の会社の給与担当へ「転職先で特別徴収を続けたい」と伝えたか
  • 転職先の給与担当者の連絡先を前の会社に伝えたか
  • 転職先で住民税の天引きが始まる月を確認したか
  • 途中で普通徴収の通知書が届いた場合、どの期の分を自分で払うか確認したか

入社日と退職日の間が空く、または手続きが間に合わないときは、いったん普通徴収になり、自分で納めることがあります。転職先で普通徴収から特別徴収への切り替えを頼める場合もあるので、入社時に給与担当へ相談してください。

普通徴収の通知書が届いたら

普通徴収に切り替わると、住民票のある市区町村から納税通知書が届きます。退職から少し時間がたってから届くことも多いので、郵便物を見落とさないようにしてください。

確認リスト
  • 通知書に書かれた年度と、何年の所得に対する税額かを確認したか
  • 納期ごとの金額と納付期限を、カレンダーや家計簿に書き写したか
  • 口座振替やスマートフォン決済など、使える納付方法を確認したか
  • 引っ越した場合も、その年の1月1日に住んでいた市区町村から届く点を理解しているか

納期や納付方法は市区町村によって違います。期限までに払えそうにないときは、滞納する前に通知書に書かれた窓口へ連絡し、納め方を相談してください。

退職金にかかる住民税

退職金にも住民税がかかりますが、給与とは別に計算され、退職金の支払いの際に差し引かれます(特別徴収)。納め先は、退職した年の1月1日に住んでいた市区町村です。退職金の税金の全体像は退職金と退職日のタイミングで説明しています。

次にやること

  • 自分の退職予定月が「1〜4月」「5月」「6〜12月」のどれにあたるか確認する
  • 1〜4月退職なら、最終給与で一括徴収される額を給与担当に聞いておく
  • 6〜12月退職なら、一括徴収にするか普通徴収にするかを決めて会社に伝える
  • 退職日を決める段階で、住民税・社会保険料を含めた退職後の支出を見積もる(退職日の決め方
  • 所得税の精算も忘れずに(年の途中で転職したときの年末調整と確定申告
  • 税額や納付方法、分割納付の相談など個別の判断は、住民票のある市区町村の住民税担当窓口へ